- 2012-11-25 (日) 23:43
- 秋田応援団
さてさて、秋田石油施設見学ツアーの第2回目です。前回紹介した秋田国家石油備蓄基地に続いて我々が向かった先は、男鹿半島北部の海岸線に広がる申川油田(さるかわゆでん)。ここは秋田にある油田の中でも歴史の古い油井(ゆせい)で、発見されたのは昭和33年。ピーク時の昭和41年ごろには1日当たり428キロリットルの原油が生産されていたんだそうです。生産開始から50年を過ぎ、現在の日産量は60キロリットルまで落ち込んでしまっているけどまだまだ現役。最近ではシェールオイルに代表される新しい採取法の確立で、また日の目をみるかと期待されているところなんです。通常、一般見学はお断りしている、というのを「東京からわざわざお越しいただくということで」と快諾してくれた石油資源開発株式会社・秋田鉱業所鉱場長の伊藤さんと総務の田村さん、無理を聞いてくださり感謝感謝です。
申川油田
この申川油田は、前述のとおりピークを過ぎた油田なので、原油をとるにはある工夫が必要です。それは、地下に水やガスを送り込み圧力を加えること。ジュースなどの入っている紙パックにストローから息を吹き込むと、中のジュースが逆流してきますよね。あの原理です。こうして深さ1千メートル前後のところから原油や天然ガスを強制的に噴出させているのだとか。説明を受けている間にもシューシューという音(加圧)や、ゴボゴボという音(噴出)が聞こえてきます。遠くからではあまりにも静かで、本当に原油なんか出ているんだろうかと疑ってしまいますが、近くでこうした音を聞いていると「この油田もまだまだ生きているんだな」としみじみ感じることができます。
福米沢油田
感慨にふけている私の横で「この油田にはアメリカの映画によく出てくるガッコンガッコンやる機械はないんですか」とうちのスタッフ。すると伊藤さんが、「ああ、ポンピング方式のものですね。近くの別の油田にありますよ。ご覧になりますか」と、車で10分ほどのところにある福米沢油田まで案内してくれました。イメージしたようなスケールの大きなものではなかったけれど、そこには確かにドンキーと呼ばれる石油採掘機が規則正しいリズムで首を上下に振っていました。予定外のことにも関わらず、こちらの勝手なわがまままで聞いていただいた秋田鉱業所のお二人、本当にありがとうございました。おかげ様でいい経験ができました。
とまあ今回の秋田出張は、ここではご紹介しきれないほど行く先々でよいご縁に恵まれ、収穫の多いものでした。こういったご縁を良い仕事につなげていければいいな。【も】
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