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素工房 雑記帳

石油関連施設見学ツアー vol.1

2か月ぶりの秋田県出張。メインの目的とは別に「せっかく秋田に行くのだから、どこかほかに見て回るところはないか」と思案していたところ頭の中に浮かんだのが、国内初のシェールオイルの採取に成功した鮎川油ガス田でした。ところがよくよく考えると、鮎川油ガス田があるのは秋田の県南・由利本荘市。今回、私たちが訪れるのは、どちらかというと県北に近い男鹿市。由利本荘まで行く時間もなければ金もない。が、そこでくじけないのが素工房。いろいろ調べた結果、男鹿の周りにもあるじゃないですか、石油関連の施設が。ということで、シェールオイルはあっさり諦めて、秋田県は男鹿市周辺の石油関連施設見学ツアーに向かうことと相成りました。
※文字の分量が多くなってしまったので2回に分けます。今回は「その1」ということで

秋田国家石油備蓄基地

地中式タンク外観

先ず訪れたのは男鹿半島南部にある秋田国家石油備蓄基地。当日、わたしたちを案内してくれたのは秋田石油備蓄株式会社・男鹿事業所総務課の佐藤さんという方でした。東京ディズニーリゾートよりひと回り広いという敷地内を、車で移動しながら解説してくれます。基地内にある地上式・地中式合わせて16のタンクには日本で消費される約1週間分の原油が備蓄されていること、万一タンクが破れてもオイルが敷地外に流れ出ない設計になっていることなどなど驚くことばかり。

メンテ中の地中式タンク内部

と、「ちょうどメンテナンス中で空っぽになっている地中式タンクがありますから覗いてみますか」と佐藤さん。タンクの縁の階段を登った先の、頂上から恐る恐る覗いたタンクのデカイことデカイこと。深さ50メートルを超えるタンクの奥行きに足が震えます。高所恐怖症の私は3分ほどで退散。最後に資料館を見せていただいて約1時間ほどの見学が終了しました。途中、私の無知丸出しな質問にもにこやかに答えてくれた佐藤さん、ありがとうございました。ここは事前に申し込めば一般の人でも見学がOKなところなので、男鹿にお越しの際はぜひ足を運んでみてください。【も】

秋田国家石油備蓄基地(男鹿事業所)
秋田県男鹿市船川港船川字芦沢219
TEL:0185-24-6111

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石油関連施設見学ツアー vol.2

さてさて、秋田石油施設見学ツアーの第2回目です。前回紹介した秋田国家石油備蓄基地に続いて我々が向かった先は、男鹿半島北部の海岸線に広がる申川油田(さるかわゆでん)。ここは秋田にある油田の中でも歴史の古い油井(ゆせい)で、発見されたのは昭和33年。ピーク時の昭和41年ごろには1日当たり428キロリットルの原油が生産されていたんだそうです。生産開始から50年を過ぎ、現在の日産量は60キロリットルまで落ち込んでしまっているけどまだまだ現役。最近ではシェールオイルに代表される新しい採取法の確立で、また日の目をみるかと期待されているところなんです。通常、一般見学はお断りしている、というのを「東京からわざわざお越しいただくということで」と快諾してくれた石油資源開発株式会社・秋田鉱業所鉱場長の伊藤さんと総務の田村さん、無理を聞いてくださり感謝感謝です。

申川油田

申川油田

この申川油田は、前述のとおりピークを過ぎた油田なので、原油をとるにはある工夫が必要です。それは、地下に水やガスを送り込み圧力を加えること。ジュースなどの入っている紙パックにストローから息を吹き込むと、中のジュースが逆流してきますよね。あの原理です。こうして深さ1千メートル前後のところから原油や天然ガスを強制的に噴出させているのだとか。説明を受けている間にもシューシューという音(加圧)や、ゴボゴボという音(噴出)が聞こえてきます。遠くからではあまりにも静かで、本当に原油なんか出ているんだろうかと疑ってしまいますが、近くでこうした音を聞いていると「この油田もまだまだ生きているんだな」としみじみ感じることができます。

福米沢油田

福米沢油田のドンキー

感慨にふけている私の横で「この油田にはアメリカの映画によく出てくるガッコンガッコンやる機械はないんですか」とうちのスタッフ。すると伊藤さんが、「ああ、ポンピング方式のものですね。近くの別の油田にありますよ。ご覧になりますか」と、車で10分ほどのところにある福米沢油田まで案内してくれました。イメージしたようなスケールの大きなものではなかったけれど、そこには確かにドンキーと呼ばれる石油採掘機が規則正しいリズムで首を上下に振っていました。予定外のことにも関わらず、こちらの勝手なわがまままで聞いていただいた秋田鉱業所のお二人、本当にありがとうございました。おかげ様でいい経験ができました。

とまあ今回の秋田出張は、ここではご紹介しきれないほど行く先々でよいご縁に恵まれ、収穫の多いものでした。こういったご縁を良い仕事につなげていければいいな。【も】

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ほぼ1年振りの男鹿行

日々の慌しさにかまけて更新が滞っておりましたが生きています。【も】です。

唐突ですが、1年ほど前に当blogで紹介した男鹿工房を覚えておいででしょうか。先日、そちらの社長さんから連絡をいただきました。なんでも、社長のところでつくっている塩を生成する過程で出る「にがり」を使って米づくりをしている方がいて、今年から本格的に売り出したいので相談にのってほしい、ということらしいんです。その米の名は『なまはげ米』。

「美味しいの?」と、私。「これまで食べてきた中で一番美味い」と社長。美味しいものに出会えるのなら行かない理由はありません。ほぼ1年振りに秋田は男鹿に行ってきました。

見事な稲が育っていました

今回、打ち合わせのために男鹿工房に集まったのは、なまはげ米の生産者の方、男鹿工房の社長と専務、素工房から二人の計5人。全員が揃ったところで、先ずはなまはげ米をつくっている現場を見にいこうということになり圃場に向かいました。車に揺られること約10分、山間にある田んぼが見えてきました。おー、これは凄い。なまはげ米の田んぼの稲は、他の田んぼのものより籾の付きがいい。そして何より、勢いとでも云うんですかね、稲がシュッと立っているのが素人目にも分かります。

なまはげ米の詳しい説明を素工房のもう一人が聞いている間、手持ち無沙汰な私は田んぼのあぜ道を散歩することに。すると、一歩足を踏み出すごとにイナゴが何匹もピョンピョン飛び跳ねるではないですか。生き物がたくさん住んでいる環境で育てられているなまはげ米、きっと手間暇かけてつくられているのでしょう。あと10日もすれば刈り取りを始めるそうなので、新米を送っていただくことを生産者の方と約束して秋田を後にしました(もちろん打ち合わせもしてきましたよ)。炊き立てのなまはげ米を食べるのが今から楽しみです。さて、このお米、どうやってPRしていこうかしら。

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